Saturday, 21 April 2012

ミラノ・フオリサローネ2012の印象(途中、横道にそれます)

やっと朝から晴れている! 洗濯だー、洗濯!
イタリアでは、通りの見えるところに洗濯物を干してはいけないという決まりのある都市が多い。通りから見えないところはいいってわけ。通りと反対側のベランダとか、通りに面したベランダでも、ベランダの柵に干さなければいい。
我が家はベランダがない。でも、アパートに屋上があってここは干してもOK。なので、こんな雨続きの晴れ間は逃してはならぬ! 今晩からまた雨のようだし、今だよ、今。

というわけで、洗濯機を回してる間に、昨日のことを。

雨続きの残念な天気のもと、ミラノの家具見本市(Salone del mobile)開催中です。
実際の見本市が開催されているフィエラ会場には行ったことはないけれど、私の楽しみはフオリサローネ(Fuori Salone)と呼ばれるミラノの街中の各会場で展示されるもの。フィエラの見本市と違って、入場無料、無名有名の参加者いっぱい、イベントてんこ盛りと、仕事に全く関係のない人、学生でも楽しめる。

ある程度、ミラノの中でも開催されている地域が決まっていて、今回はランブラーテ(Lambrate)という中心から北東よりのエリアに行ってきました。

なぜって、、、。ここで電車降りるからね、私。単純な理由。

写真とコメントを合わせて紹介しますが、カメラを忘れたので写真は携帯で撮ってます。
ちなみに、目的なくふらっと会場に入るので、見て印象に残ったものを紹介します。




今回、最初に見たモノはこちら。何気なく入ったところにあった。
何をするものか全くわからん、です。
ただ、靴を脱いで中に入っていいよってことだったので、入ってみました。
天井が低いなぁ、狭いなぁ、赤いなぁ、とあまり好きになれませんでした。

何だったんだろう、これ。

(出展者の名前を覚えてません。)






こちらのイス。
あ、好きって感じました。曲線と直線、色、素材感、座面のムーンフェイス(座面の素材は好きではないけど)。
3本足のイス(これは正確に3本ではないけれど)って、私にはとても気になる形。意外と安定がいいんだよね。

Gunjan Gupta,
WRAP ART & DESIGN PVT.LTD.








こういうモチーフはあるけれど、私が気になったのは、並べ方。自由に並べればいいんだ。

(出展者の名前を覚えてません。)









モチーフつながりでもう一つ。
こちらは何というわけではなく、このモチーフを展示してました。綺麗。
カットされた板が重なり合って作り出す模様。内から外へ。外から内へ。
何となく、ジャン・ヌーヴェルのパリのアラブ世界研究所の窓壁を思わせる。

(出展者の名前を覚えてませんが、Via Massimiano 6の展示会場にあったもの。)








こういうモチーフ、今の私にピンっと来るのかな。
なぜか気になる。
こちらは、Gruppo di Installazioneという毛糸生産をしているイタリアの羊農家(なのかな?)が展示していたもの。
羊毛で織った織物が素敵だったんだけど、こちらは革と毛糸の組み合わせ方が気になったので写真に撮ってきました。

羊毛は、1930年頃から使っている糸紡ぎの道具を使って、昔ながらの方法で糸にしているそうです。





同じグループの別の作品。
線だけで拡がる模様。
よく考えたら、モノって点が線になって、線が面になってできあがるんだもんね。その中にある美しさを忘れがちだったと思い出させてもらいました。

この羊農家の展示の場所では、原毛を手に取らせてもらえて「持ってっていいよー」と小さな塊をいただきました。
でも、今朝、、、うちのヤツ(ネコ)が。匂いを嗅ぎつけ、カミカミネチネチ、、、。
よだれまみれになりすぎる前に取り上げ!




ランブラーテのゾーン、見ごたえ充分。
私は旅行中でもない限り、美術館や博物館のハシゴはしたくない。印象が薄れるし、何が何だかわからなくなるから。
なので、昨日はここまで。というか、今年はここまで。

漠然と特に考えも目的もなく見に行ったけど、色々なモノが集まったところに立つと、自然と自分の目的、好みがはっきりしてくる。
私が気になるのは素材。木、糸、布など、昔から使われてきたもの。
そして、モチーフと組み合わせ方。インスピレーションを得てきましたよ。

たまに「あら、大胆」っていうデザインのランプなどあっても、家には置きたくないでしょとか、このサイズのランプ(デザインは良かったけど、タンスくらいの大きさだった!)を置くには相当広い部屋でないと、とか自分の生活の現実からほど遠いものも多い。こういうものを考え出すのって、置く空間、使うシチュエーションを考えて作るのかなぁ。そうだよねぇ、きっと。

仕事の目で見ていないから、目線の始まるところは常に自分の生活。

写真は撮ってこなかったけど、こんなの欲しいなって思った家具をご紹介。

Photo: Studio 248

7 Day closetという名が付いた家具。
タイ、バンコクのStudio248の作品。

名前の通り、7日分の服を準備して一目で見えるよというもの。
とーってもシンプルで、どこかにありそうじゃない?というものだけど、ここまでシンプルで自分の好みに合うものを探すのって大変。
ハンガーバー(ハンバーガーじゃないよ)は引き出しと接しているポールをくるっと回して引き出し上に移動もできる。コンパクトに設計されている。



他、気になるものがたーくさんあったけど、紹介はここまで。
ふーん、ふーん、と見ながらも、目に付くのは、会場の窓から垣間見える花だったり。
結局、人の目が休まるのはこういう自然のもの。家具やデザインを見る、使う、ということとは目的が違うのだなということも再認識。



では!
紹介はここまでと言いつつも、脱線しなくちゃ私じゃない。
これ、どーなの?っていうモノも見つけてきたよ。



Cutter Gloveだったかな、そんな名前のもの。
アップで撮ってきたけど、普通の革手袋にカッターが仕込まれている。

えーっと、、、、凶器? これ。








名前を覚えてないけれど、何だと思います?
おもちゃ、らしい。

使い方説明ビデオを流して展示しているんだけど、それを見てびっくり。マジ、びつくりよ、びつくり。
(出展者の名前を覚えてませんが、Via Massimiano 6の展示会場にあったもの。)



紹介ビデオは、子供の感想とともに簡単な使い方が。
「こんなシチュエーションで子供が遊ぶものです。おや、風邪をひいている男の子。ベッドで寝ている間にママが薬局にいって薬とこのおもちゃを買ってきます。薬を飲む前に、このおもちゃのフタを開けて(各物体の色が濃いところ)、中に向けて咳をします。そして薬を飲んで、あとはゆっくり休みましょう。男の子が休んで風邪が治る間に、おもちゃの中では男の子から移った病原菌が育っていきます、、、、、」

ということは、、、。おもちゃ表面に見える泡のようなものは病原菌かいっ!
ぎょぎょぎょーーーーー。おえっぷ。

こんな脱線モノもてんこ盛りでしたよ。これも楽しい。




そして、このランブラーテのゾーンの歩道には、なぜか点々とカラフルな水玉が、、、。

こういう道路のペインティング、フオリサローネのためだけに誰かが描いてしまうこともあるけれど、このエリアに初めて行ったので、前からあったものかどうかはわからない。









でも、こんな公園を発見!
水玉の延長で、公園の壁一面、それとすべり台が水玉で埋め尽くされているっ!

私、基本的に水玉嫌い。
でも、これだけカラフルでランダムならば大丈夫。何となく気に入っちゃった。





長々と書いたけど、最後に一つ。これ、サローネとか関係なくいいでしょ。好き。こういうの。

壁の落書きです。



THANKS STARCK. わははははははは!
あのスタルクがデザインしたAlessiのレモン絞りがトイレットペーパーの台にっ。
そうそう、モノは使い方次第。どう使ったっていいのよ。

2 comments:

  1. おぉ、そういうことか!(←最後の写真)

    カッター仕込まれた手袋って何用なんだろう。
    気になるわぁ。

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    1. 385さん、
      何用って、凶器にしか見えない。(デザインした人、言い切ってしまってごめんなさい。)

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