(ちなみに、お葬式に行くまで謎だった伯父の名前は、ジョルジョでした。霊安室の入り口に書いてあった。)
5月は前半にロンドン2泊、後半に2週間、ブリストルからバスで一時間ほどのウェルズ(ウェールズじゃないですよ、Wellsです)に行ってました。
私のヨガの先生がここ数年(とはいえ、私が指導を受けるようになったのは昨年からですが)、5月にイギリスでワークショップ、ティーチャートレーニング、ヨガ哲学の講義など開催されていて、今年は前半にロンドン、後半にウェルズという日程でした。
ロンドンの部分のメインは昨年受けたコースト同じだったので行かないつもりでしたが、、、。急きょ、「行くぞ!」と決めて、1日だけのワークショップに参加。ロンドンは相方も一緒だったので、初日に到着してからすぐにヨガスタジオに向かい、相方は自由行動。翌日2日間を二人でロンドン巡りしてきました。
そして帰ってきてからまたすぐに、今度は私一人でブリストル空港へ飛んで、バスを乗り継ぎウェルズへ。今度は13日間のヨガ哲学の講義へ。
このウェルズ。人口10000人ちょっとの小さな市で、電車もないので訪れるには少々不便なところ。でも、ヨガ哲学(今回は『バガヴァッド・ギータ』を一編ずつ見ていく長いコースでした!)の題材はもちろん、このウェルズには、どうしても行きたい!と思って、日本の貯金など駆使して予約して行ってきました!
ウェルズ市。イギリスの南西部、サマセットというエリアにある小さな都市で、近場の有名なところというと、ブリストルや、バースがあります。
このちょいと辺鄙なところにどうしても行きたかったのは、ちょうど20年前にひとりで訪れた土地だったから。まだ学生でした。
ふらっと行ったわけでもなく、そのときの目的はこれ。
Wells Cathedral
ウェルズ大聖堂です。
私は大学の建築学科を卒業しています。その卒業論文に「ゴシック建築」をテーマに選んで論文を書きました(設計プロジェクトなんて考えようとも思わんかった、、、)。そのために(それよりも、旅行したいがためにテーマをわざわざ海外の建築に絞って)フランス、ドイツ、イギリスのゴシック教会建築を旅して廻ってたんです。
初めての一人海外旅行でした。行きたい教会をピックアップして、電車の乗り継ぎもユースホステル情報もぜーんぶ調べて旅程を組んで、、、。あぁ、懐かしい。
インターネットなんて、多分使ってなかったはず。電車はトーマス・クックの時刻表本とにらめっこ、ユースホステルも場所を調べるだけで予約も何もせず、その土地についたら「空き部屋ありますかー?」から始まり、あれば荷物を置いて、教会堂見学と街探索へ。(なければ、ユースをはしごです、、、。)
そんなふうに巡った教会の中で一番のお気に入りだったのが、このウェルズ大聖堂。
ドイツ、フランス、イギリスと造り方の基本や時代は似通っているけれど、まったく異なる様相を見せるゴシック教会建築で(語らせたらうるさいです、いや、うざいです)、それぞれ面白いところがあるけれど、入った瞬間に「うわっ!」と他とは違う強い印象を受けたのはこちら。
奥のシザー・アーチ(はさみ型のアーチ)です。写真などより、実際に目の前にアーチがあると驚きます、本当に。ものすごい重厚感で、こんな教会の造りがあったのかと。
イギリスに訪れたのはこれが6回目です。この教会に圧倒された学生のときの旅行、その後、1回目の旅の途中、小さなご縁で出会ったご夫婦のところに遊びに行く目的+大学卒業旅行と称して再訪、その数年後、またそのご夫婦に会いに3度目のイギリス。
10年ほど前にそのご夫婦(私の両親くらいの年齢の方々です)が、数ヶ月違いで亡くなってから、何となく足は遠のいてました。
昨年、東京にいらっしゃる私のヨガの先生から、素晴らしい先生を紹介していただいて、その先生がイギリスにいらっしゃるということで受講しに、久しぶりのロンドンへ。
亡くなったご夫婦の息子さんご夫婦とは時々連絡をとっていたので、久しぶりにロンドンに行くことを伝えると、「ロン(亡くなったご夫婦の旦那様)のコレクションで、あなたの名前が入っている電車があったのを覚えてる? 私の手元にあるのだけど、滞在しているホテルに送ってあげましょうか?」と。
亡くなったロンは、電車や飛行機のコレクター。家には壁はもちろん、どこもかしこも、モデルや絵や雑誌が所狭しと並んでいて、本人はバスの運転手をしていたこともある本当の乗り物オタク。ロンは私と出会ってから、新しく手に入れた電車のモデルに、なぜか私の名前のプレートを特別に作ってもらってつけてたんです。奥さんのマリーの手紙にも書いてあったし、実物も訪れたときに見せてもらったことを覚えてました。
それが残っていることに私はびっくり!
滞在は1週間あったので、その間に泊まっているホテルに私の名前入り電車を送ってもらい(これが綺麗に箱までとってあって、しかも絵皿つきの特別バージョンだった!)、受け取って開けたときには、20年近く前の思い出が蘇ってきて、もう号泣。
これが4度目のイギリス再訪のとき。
そして今年、5月に2回イギリスに訪れているので、5回目、6回目と連続したわけだけど、6回目の今回は、偶然にもヨガ哲学の講義がウェルズで、あの大好きな大聖堂を再訪。講義は、上の写真の大聖堂の左側に見える建物の横だったので、毎日、大聖堂の前の大きな芝生を横切って通いました。
小さな小さなご縁(ヨークの鉄道博物館のカフェでひとりでお茶を飲んでいたところ、ご夫婦に「こっちのテーブルにおいで。一緒にお茶を飲もう」と誘われたことが始まり)で、始まったイギリスと私の関係。
ヨガがからまって、何だか新しい方向へ向かってます。
でも、ヨガの先生がイギリスにいらっしゃるのは今年が最後とのこと。残念。
来週は、また妙なご縁で相方がひとりでイングランド北部のダーラムという街近辺を散策することに。
また新たなイギリスとの関係が築けそうな気配です。
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