Tuesday, 4 October 2011

出生地を聞くナゾ

イタリアで公的手続きをするとき、必ずのように聞かれるのは「出生地」。コムーネ単位(日本で言う市区町村)で答えるのが普通。
私の ような外国人は、国で答えて良ければ"Giappone(日本)"、あるいは”Yokosuka”などと答える。私の身分証明書には”Yokosuka” と記されていて、アルファベットに"Y"がないイタリアでは、一瞬考えてから読む。「ヨ〜コ〜ス〜カァ」と、最後の「カァ」がなぜかポイントが置かれることが多い。なじみのない外国の地名を読んで、最後の文字で気を抜くのか?
※イタリアのアルファベットに、J、K、W、X、Yはない。この5つは外来語に使う。ただし、イタリアでよくある名前の「Jacopo(ヤコポ、英語でいうところのJacob)」は例外。

ただし、私の本籍は横須賀ではない。生まれてから幼稚園くらいまで住んでたところが横須賀なだけ。
実際のところ、日本の本籍なんてイタリアの手続きには何の必要もない。結婚の手続きには、私の出生地が書かれた戸籍謄本が元となる。なぜなら、イタリアが必要な情報は出生地だから。


”本籍”という概念がないから、名前、現住所、出生地、誕生日が一般的には必要。
何歳から所持するのか知らないけれど、”健康保険証”兼”税処理コード”がついたカードを持ってて、必要な場合はその”税処理コード(Codice Fiscale)”も問われる。


公的手続。ま、よしとしよう。

でもな、、、。
なぜゆえ、IKEAカードの登録にすら出生地を聞かれねばならぬ?

IKEAカードを作ったのは去年の暮れくらいだっただろうか。
「なんでなん?」と思いつつ作ったカード。
先日、イタリア人とIKEAの話題になったときに思い出して聞いてみた。

「さぁ、、、?」
そりゃ、何でIKEAが出生地を聞く必要があるかなんてわかるわけないよなー。

「イタリアってちょっと前(150年くらい)まで、国が細かく分かれてたし、初めて会う人に出身地を聞くのは当たり前のようなもの」だからではないか、という意見が出た。

うん。この話はよく聞く。日本でも出身地を聞いたりするからわかる。
でもな、IKEAとお友達になるわけじゃないしな、、、。IKEAも「私、スゥエーデン生まれよ」とか話しかけてくれるわけじゃないし、、、。

今でもあるのかな、イタリアのIKEAカード申請に出生地の項目を入力する場所。
IKEA以外でも、「この手続きに必要か?」ってところで聞かれることもしばしば。流れ作業のように疑問に思わなくなったけど、疑問に思うと面白くてたまらない。

とりあえずな、ついでのように聞いてくる出生地、IKEAにはいらないと思う。

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