Wednesday 20 December 2017

イタリアにもなまはげ

家からそう遠くはないところにある街、ソンチーノ(スフォルツァ家の城塞が残っていて、ごぼうの名産地)で、なまはげらしきものが見れると相方が言うので行ってみた。

クランプス(Kramps)という伝説の生き物で、Wikipediaによると(元の出典:芳賀日出男著『ヨーロッパ古層の異人たち』東京書籍、2003年)
クランプスは通常、悪い子供を連れ去り、地獄の穴に投げ入れるための籠を背負ったイメージで表される。そして、鞭を振るいながら、子供を捕まえて、親の言うことを聞くように、勉強するのだぞと厳しくさとす。」
まさに、なまはげではないか。

ソンチーノに伝わる伝説ではなく、イタリアではオーストリアに近いトレント地方に伝わる風習で、ソンチーノではイベントとして開催したもの。実際はヨーロッパ中部に伝わる風習らしい。

車を走らせ、着いたときには既に始まっていて、どんなのかというと、、、。


こんなんが練り歩く。なまはげっていうか、コスプレ?


牛がつけるような鉄のベルだとか、大きな鈴のようなものを腰に着けていて、ガランガランいわせながら練り歩く。
沿道の人たちに勢いよく近づいていって恐がらせたりするけれど、ほとんどの人は恐がるというより、絶好のセルフィーの瞬間!とばかりにスマホを片手にバチバチと写真を撮っている(私もそのひとり、セルフィーはしないけど)。

私のところにも来て、かぶってた帽子をちょんって引っ張っていったよ。

ソンチーノの街にクランプスが来たのはイベントなのだけど、伝統行事を観ているのか、現代イベントを観ているのかわかんなくなってしまうような仕立てだったのは残念。
最後に城塞に入っていくクランプス、これがDJつきのノリノリのロック。観客は恐いっていうより、踊りだしちゃってるし。

泣き出す子どももほとんどいなくて、ようやく「もう嫌だー! 帰るー!」と叫ぶ4、5歳くらいの男の子を見つけて、なんだかほっとしてしまった。こうじゃなきゃねぇ。伝説のクランプスもこれで報われる〜。

こんなコスプレみたいな仮面を昔から作ってたわけはないだろう?って何か腑に落ちなかったけど、いました、伝統的な仮面の方がひとり!


これは木を掘った仮面のようです。
でも、これはひとりしか見つけられなかった!

この伝説の生物、クランプス。聖ニコラウス(サンタクロースの起源と言われている)に同行するらしいんだけど、聖ニコラウスもいました。
横からしか写真を撮れなかったけれど、武装したイケメンでした!


でも、なんか、シャア・ザクのような、、、(年齢がバレるっ!)

ソンチーノに着いたとき、クランプスよりも先に出くわしたのが聖ニコラウスで、予備知識もなかったので「なにこれ、コスプレ大会?」と思ってしまったのだけど、相方が聖ニコラウスは聖人になる前は戦いをする人だったと思う、、、と自信があるのかないのかよくわからない情報をくれたので、そういう出で立ちなのね、とわかった。
でも、ここで『コスプレ』なイメージがついてしまい、後から出てくるクランプスたちがみんなコスプレ集団に見えてきてしまった、、、。だって、目が光るようになってるお面をつけてるクランプスもいたし。

ま、ひとりでも伝統的なお面をつけてるクランプスに会えてよかったわー。



Wednesday 1 November 2017

意外なところに、、、

先日、ミラノで開催している『Mostra Kuniyoshi』(歌川国芳展)に行ってきました。
数年前に相方と一緒に帰国したときに、横浜美術館で国芳展を開催していたので、妖怪好きの相方に見せたい!と思って出かけたら、まだ正月三が日だったので休館(調べてから行けば良かった、、、)。みなとみらいに吹きすさぶ浜風が、妙に痛かったなぁ。

それがミラノで観れるならばラッキー。リベンジするかのように、相方と行ってきましたよ。
観たかった武蔵の鯨退治も、がしゃどくろも、猫も、ぜーんぶありました!
他にも観甲斐のある作品ばかりで、新しい発見があったり、技術の素晴らしさに驚いたり、大満足です。
オススメですよ、みなさん。

で、その帰り。いつものごとく、本屋巡りをするためにドゥオモ近辺をぶらぶらーっと。(ドゥオモの周りは大型書店が3か所あるので、田舎者にはたまらなく楽しい。とはいっても、私はあまりイタリア語で読書することはないのですが。)

ガッレリアをドゥオモに向かって歩いていたら、アーチの向こうに三日月が。


残念ながら、私のスマホでは月ははっきりと写らないけれど、んんん?

よく見ると、新しい発見が! ズームアップ!


アーチのところに時計が付いてる! 知らなかった!
普通に歩いてたら、私は乱視のめがねなしなので、絶対に気がつかないと思う。
しかも、時刻が合っている(と思う)から、現役の時計だ。

イタリアに来て思ったのは公共の場に時計が少ないこと。
今ではあちこちの薬屋の看板が進化して、日付、時計、気温と出してくれるけど、それ以外では、駅にだってあるか、ないか、、、。
(その代わり、少なくとも毎時、多ければ15分ごとに、教会の鐘が鳴るので、意外と時間はわかりやすいけど。)

そんな土地なのに、こんな天井の高いガッレリアのアーチにひっそりと時計が。
誰が使っていたんだろか。今でも動いているようだけど、誰が使っているのか。
今度調べてみよーっと。




Monday 22 May 2017

トリノで見つけた『カワイイ』

先日、10年ぶりくらいにトリノを訪れるチャンスがありました。訪れると行っても、街中はまったく行く時間がなく、日帰りで「Salone Interntazionale del Libro」という展示会に行ってきました。目的は、大好きな絵本作家、スージー・リーさんの講演を聞くために。(実際は、相方が行く予定だったのでくっついていったということもありますが。)

念願のスージー・リーさんとのご対面を果たし、最新出版の「Linee」にサインしてもらってほくほくとして(でも、帰りの電車の都合で講演終了の15分前に出なければならなかったー。講演が1時間くらいかと思ったら、90分だったのよ)、地下鉄に乗ってこれを発見。


地下鉄ドアに貼ってあった「ドアの巻き込み注意」。きゃーん、カワイイ!
イタリアでこんなかわいい公共広告を見たのは初めてかも。日本で人気の鉄道キャラみたく物品販売すればウケるのに。(日本人にだけか?)

トリノの地下鉄は昨年で10周年だったそうで(購入した切符が、10周年記念バージョンだった)、とっても綺麗でしたよ(ミラノに比べれば)。

次回は、街中を歩きに行かねばねー。



Saturday 20 May 2017

最近は見慣れたこの景色

久々に電車に乗って出かけてみた。(最近は車で出かけることが多くなったしね。)
春の季節に駅のホームで見る景色。
これには最初、「なんじゃこりゃ?」と思ったものだったが、、、。


ポピー、ポピー、ポピー。



こちらは、名前はわからないけど、白くて丸い小さな花。

毎日電車が往き来する現役線路にこんなに花が咲いていることには初めは驚いた。

植物のたくましさはもちろんのことだけど、だれも刈らないんだということの方が驚きだった。確かにレールの上ではなければ、電車につぶされることもないし、レールギリギリのところにも咲いてる。

春に目に付くので、冬の間は寒いから外の作業は放っておかれるのかなと想像したけど、だんだんと、伸び放題放っておいてるだけなんだと思うようになった。

近所の駅には線路が3本あって、そのうち1本はまったく使われていないので、そこだけはもっとぼーぼーに雑草が伸びまくってる。
だから、上の写真の長さは、毎日の電車が通ってもたくましく育つ長さなのだ。

初めはびっくりした景色も、今や花が咲いてないと逆にさびしいと思っちゃうかもね。



Monday 27 March 2017

Una Parola al Giorno、一日一語、今日の単語を配信してくれるイタリア語サイト

日本滞在からとっくにイタリアに戻り、春の兆しも見え始め、何となく活動も増えてきたような、、、気がする私です。

活動が増えれば、もちろん外に出る機会も増え、話す機会も増え、、、なのですが、最近の悩み(前からだけど)は、イタリア語の上達が停まったこと。
イタリアに来て6年半ほど。日常生活で話すことにそれほどまで支障を感じなくはなりましたが、文法は複雑な形を網羅してません。聞く力は、わかった振り。読み書きなんて、、、積極的にトライしてこなかったのでスマホのメッセージ程度のことしかできない。

基本的に話をする相手は相方。時に相方の家族。それからヨガレッスンの生徒さん。私の普段の生活では、イタリア語のボキャブラリーを増やす場を積極的に作らなくてはいつまでも今のレベルのままなのだと実感。

そんなところ、義母の従妹が良いサイトを教えてくれました。

Una Parola al Giorno
Una Parola al Giorno、タイトルそのまま、「一日一語、今日の一語」です。
一日に一語ずつ取り上げて、辞書のように意味を説明してくれ、使い方なども書いてあります。これまでに取り上げられた単語は検索できるし、まだ取り上げられていない単語をリクエストすることもできます(いつ取り上げられるかわからないけれど)。
この一日一語をメールで配信もしてくれます。登録無料です。

従妹いわく、説明も丁寧で、品があるとのこと。これならば読解力が弱い私の練習にぴったり。

まだ昨日登録したばかりですが、何となく良さそうですよ、これ。
興味のある方はぜひお試しくださーい。

Saturday 24 December 2016

時に日本語に戸惑う

日本にいる間、ショッピングセンターなど、もちろんウロウロします。
今日も直しに出していたブーツが仕上がったので受け取りに行ったついでに、近所のショッピングセンターで服を見てました。

「そちらのワンピースは、それほど《オナガザル》なりませんので、、、、」と話しかけてきた店員さん。

え?
オナガザル、ですか?
数秒、ワンピースを見つめながら考えてしまった。

私が見ていたのは、たっぷりとしたシルエットのシンプルなグレーのニットのワンピース。
《オナガザル》とは、、、。

知らないうちに、流行の言葉ってものが出てくるけど、そういうもんでもなさそうだし、店員さんは、いたって真剣。

想像がつく方、いらっしゃいますかー。

数秒の間に一生懸命考えたところ、この店員さんが発した言葉は「そちらのワンピースは、それほど《お長く》もなりませんので、、、」だったのかと判明。
丈の長いワンピースだけど、前身ごろが少し短めだから、それほど長く感じられませんよと言いたかったらしい。

私の聞き間違いにもほどがあるけれど(常々、聞き間違えることは多い)、それにしても、長いに「お」をつけますか。
誰か、止めてくれないのかな。(あえて、私が止めればよかったんでしょうか、、、)






Friday 23 December 2016

冬至って?

「冬至」は、冬のサインなのでしょうか、もっと先を見て、春のサインなのでしょうか。

冬至の日に相方と話していて「今日は冬至だ。本格的に冬が始まる」と言われました。

ん? そうなの?

私は、冬至が過ぎれば「日が長くなる」から、「春が来るぞ」の感覚だったので、一気にひゅるるるるーーーーっと冷たい北風を吹きつけられた感があり、違うでしょ、と反論。

相方にすれば、万国共通で冬至は本格的な冬の始まりだそうで、私の感覚がおかしいと。

さて、みなさま、どう思われますか。

冬至が過ぎて、昨日と今日、関東南部は日中は20度近くまで上がる暖かい日々。
明日からまた気温は下がるようですが、12月半ば過ぎて20度近くまでいけば、やっぱり春が来るぞーって思ってもおかしくないと思うんだけど、、、なぁ。