今回、ジェノヴァで見つけたおもろい人をご紹介。
ジェノヴァで見つけた気になるアイツ。
王宮美術館(Palazzo Reale)の学芸員。
今までに見た学芸員(というのかどうか知らんが)の中で、一番けだるくて、一番やる気なくて、一番力が抜けてる人だった。
この不況の中、これで給料をもらってるっていいよな〜って思えるよーな力の抜け具合。
どんなんかというと、、、。
王宮美術館は、入場者を待合に待たせて、時間が来たら学芸員が案内するようになっている。
ダンスフロアに使われていたらしい広間で待っていると、ヤツが来た。
何か言ってる。案内が始まるらしい。でも、聞き取れん。宙を見て、肩を落とし、ぼそぼそと言っている。
その場にいた4人、思わず顔を見合わせる(相方と私、オーストリア人と見える若いカップル)。いいのか? 後をついてって、、、?
後をついていく。次の間に案内される。
ヤツの説明があるのかと思いきや、、、、ない。やる気ないのか、説明するよりも、客が物を触ったり、写真を撮ったりするのを制するだけの担当なのか?
いや、ときに必要なときに説明が入る。ぼそぼそと。低い声で。
「やる気なさそうに」ではなく、完全に「やる気なく」。
相方以外が外国人とわかると、英語の説明を付け足す。おぉぉ、ちゃんと仕事してるやんか〜と思いきや、イタリア語の後、英語を付け足し、、、ごにょごにょごにょごにょ、、、、と、誰かが後ろでボリュームを調節してんじゃないの?ってくらい、最後は言葉を濁すように説明が消えていく。
話せるなら、ちゃんと話せやーーーーー。
部屋を回っていくうちに、レッドカーペットのように、人が歩くためのじゅうたんが敷かれている部屋に来た。じゅうたんの下は、綺麗なモザイク状の木の床(だったかな? 石だったかな?)。
「えっとー、この部屋は〜、、、、王の寝室でぇ、、、。」
飾ってある装飾品を見ながら何となく聞き流す我ら。
この部屋の説明の最後にヤツが一言。
「この部屋は〜、元の床が脆いので、、、じゅうたんのところ以外歩かないでください。」
へ?
オーストリア人の女の子、じゅうたんが敷かれてない床の上に立ってるやーん。
おまえ、言うの遅すぎ〜。その前に、じゅうたんから降りてる人がいたら止めろって〜。
こうして、貴重な文化財などは、学芸員の落ち度で朽ちていくのだ、、、。
説明が必要な部屋では、説明をつけてくれる。常に、ぼそぼそと、やる気なく。
「この壁には、、、有名な絵があったんすけど〜、今は、、、ないっす。今かかっている絵は〜、ニセモノっす。」
きっとね、同じことを姿勢を正してはきはきと話す学芸員から聞いたら、ふんふんって真剣に聞くと思うんだけど、ヤツから聞くと、ずっこけたくなる。
例のレッドカーペットが続く中、ふっと相方の近くによって「ここは〜、じゅうたんあるんすけど、降りてもいいんすよ、、、」と。
そして、「あっちのカップルにも言っといてもらえませんか、、、」。
それ、おまえの仕事やんかーーーーー!
なぜに、うちの相方が代わって伝達しなきゃなんないのさ。
親切な相方、先に進んでいるオーストリア人カップルに声をかける。
そして、最後。屋上テラスに出て、王宮ツアーは終了する。
「ここが〜、テラスで〜。後は、そっちから階段降りて終了っす。オレは〜、すんませんけど、ここでタバコ吸うんで、、、、」。
あん?
おまえ、公言して一仕事のあとの一服かい!
王宮で、ゆっる〜いツアーして、最後にテラスで一服。
こいつ、もしかしたら王様級かもしれん。
後から、オーストリア人カップルと「あいつ、超情熱的な説明してくれたよね」と笑いあったのは言うまでもない、、、。
ヤツ、何でだろう。印象薄そうなくせに、気になって仕方なかったわ、、、。
そんなところで喫煙OKなのー?
ReplyDeleteという点にもツッコミ入れよっかな。
385さん、そういや、そうだった。ここは元王宮。
Deleteもー、次は何を言ってくれるのかって気になって仕方なかったよー。