ヴェネチアの古物商のウィンドウより |
身体はきっとなめくじみたいに溶けていくのではないかと思うほど疲労感が激しい。
そして頭の中身も溶けていくのではないかと。
イタリアに来て4年目、確実に脳への刺激が減ったと思う。何しろ、話をしているときに何を話しているのか忘れている自分に気づくほど(イタリアに来たせいじゃなくて、前からそうだったかも、、、)。
とにかく、年齢のせいか、脳の働きがすこぶる悪いなぁと非常に強く感じる今日この頃。
先日から読んでいる脳の本に「ブログを書いて頭の中を文章で整理するトレーニングをするとよい」といったことも勧められているので、夏からあまり使っていなかったブログを活用しようかと。
何となく書こうかな〜と思って、忙しさに紛れて放っておいたネタを掘り出して書くことにしました。
最近見たおばはんのこと。
(バスネタが続きますが)バスでよく乗り合わせるおばはん。見た目はうるさそうでもなく、割と地味目な普通のおばはんである。
ここ3週間ほど、いつも以上に帰りの通勤時間くらいによくバスを利用しているので(私は出勤だけどさ)、このおばはんと乗り合わせることがよくあるけど、とにかく「早く降りてくれっ!」と毎度毎度強く願う。このおばはん、よくしゃべる。
最初に乗り合わせたときは、マジでびっくりした。
乗った途端に運転手の近くの席に座り、「○○は元気?(←運転手とはなじみ)」などかなりうるさい声で言いながらかばんをごそごそして取り出したのは、写真のアルバム。
それを開いて、なんと運転手へ渡す!
「うちの孫よー! こんなに大きくなったのよ!」って。
きゃー! 渡すか? 運転中のバスの運転手にっ!
開いたページを見せて終わるどころか、「ほら、次のページにね」と運転中の運転手にページをめくらせるっ!
おばはん、早くアルバムを閉まってくれーーーー!
どうやらこのおばはんと運転手(ジャコモというらしい)は同じ年齢くらいの孫がいるらしく、孫があれした、これできた、などの自慢大会がひとしきり繰り広げられ、、、しまいには、、、私、絶句。
運転手ジャコモまでが、運転しながら携帯を取り出し、片手にハンドル、片手に携帯でピコピコと孫の写真を探し始めた!
もーやだーーーー! こんな客と運転手ーーーー!!
「あった!」と写真を見つけて、おばはんへ携帯を手渡す。
「まっ! かわいらしい♡」とおばはんもノル。
ここは道端の会話と違いますからーーーー! アルバムも携帯もしまえーーーー!
そんな会話が続いておばはんは道のり半分くらいのところで降りていく。
このおばはんと運転手ジャコモの組み合わせのバスに同乗すると、とにかくうるさい。
うるさいのはこのおばはんとジャコモだけではない。
会話を聞いているだけで名前がわかってしまう通勤メンバーたち。
私と同じバス停から乗る、東欧系らしいニーナ、園芸屋さんで働いているらしいロレンツォ(こちらも携帯で話している言葉を聞くと東欧系っぽい)、その他、ジージョ、学校の先生などなど、全員が乗り合わせてしまったときには、居酒屋ほどの声のボリュームになるからうるさくて溜まらん。
基本的に仕事は自宅作業とヨガ指導。世間の動きに触れる機会が少ない私なので、うるさいバスは嫌だし、運転は気をつけてくれとは思いつつも、観察が面白くて溜まらんのだ。
というわけで、しばらく観察ネタで続けていこうかと。次回もこのおばはんのお話を。
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