Thursday 7 February 2013

日常に目にすることが増えた光景(人)

先日用事を済ませることができなかった郵便局に、今朝行ってきた。

その帰り、前を歩いていた女性が何気なく私を振り返る。顔だけで振り返って、手はベビーカーを押しながら歩き続けている。ちら見だけだった。
同じ方向を歩いているので、私が彼女の背中を見ている状況に戻って、何も変わらず歩き続けている。

振り返られても、特に何てことはないでしょう。

10メートルほどお互い先に進んで、私の前を歩いていたその女性が、向こうから来た老齢の女性に何か話しかけている。
このとき、その女性も老齢の女性も立ち止まっているから、私は二人が話している場を追い抜くことになった。
ふたりの話し方を見ていても、知り合い同士にも見えない。大した街中ではないから、道を聞いているにしたら状況が変。

老齢の女性が声が聞こえた。
「今、小銭持ってないのよ、全然。悪いけど、持ってないのよ。」

おっと。
前を歩いていたベビーカーを押した女性は、散歩かと思いきや、そのついでに道行く人にお金を恵んでもらおうとしていたのだ。

私の顔をちらっと見ただけだったのは、アジア人だったから。こんな小さな街ではこのタイプの物乞いはアジア人には寄ってこない。

明らかに服装でわかるジプシーもいるけれど、今回の彼女のようにイタリア人の若いお母さんと何の変わりもない格好をしていると、誰が物乞いしにくるか全然わからない。

相方と街を歩いていると、ときどき相方に小銭をせびりにくる人がいる。姿は小汚く、歯はボロボロ、目線もどこかへ行ってしまっているようなタイプ。
私たちもお金はないので、断るか、時に相方がタバコを一本あげたりする。正直、あの目を見てしまうと、ポケットからナイフでも出されるのではないかとドキドキする。

びっくりしたのは、、、。
「あの人、小学校の同級生なんだよね」との相方の一言。

えぇーーーー。小学校の同級生に物乞いされるのか。(決してカツアゲではなく。)



道路に座って「お腹が空いています、食べるものがありません」という紙を掲げている人、スーパーの入り口で客に小銭を求める人、電車で物乞いをする人。
最近では電車で物乞いする人たちは、「私たちは家がありません、仕事もありません、子供を食べさせていくお金がありません。どうかお恵みを」といった内容が印刷された小さな紙を各ボックス席の窓際のテーブルに置いていき、紙の回収がてら小銭を集めている。用意周到で要領がよすぎる。特急券が必要な特急電車でもうまく乗り込んでやっている。
これは旅行中でもあちこちの国で目にする光景だろう。

が、しかし。
前を歩いている若いお母さんがいきなり物乞いとは。

こんなパターンもあった。
家の前の道路で、反対側を普通に歩いていた高校生くらいの女の子が、いきなり、はっと気がついたように道路を走って渡って私たちのところに来て、「パンを買いたいんだけど、お金くれませんか?」と。
これは若さゆえなのか。親がやるから自分もやるのだろうか。

ともかく、突撃物乞いにでくわす頻度がかなり高くなりました。
顔がアジア人なので、こんな小さな街では物乞いも私のことは避けていくけどね。

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