Monday 26 November 2012

覗いてみると結構楽しいイタリアの薬局

薬局(Farmacia ファルマチア)は、用がないと行かないところだけど、行った時にじっくり見てみると「お、これは?」というものを見つけたりする。

先日用事があって行ったソンチーノ(我が家から車で20分ほどの歴史ある街)で、用事を終えてから歩いている道すがらにあった薬局のウィンドウに目がとまった。

あ、この薬局、オーガニック食品も扱ってる。
ウィンドウから見る限り、家の近所のオーガニック食品店より若干安いかも、、、?

ということで、薬局としては用はないけど、入ってみました。

基本は薬局なので、オーガニック食品の量は少ないけれど、いい感じ。

で、じっくり見ていると、レジ前でオイルの小瓶を発見。薬剤師のお姉さんに聞いたら、「うちの薬局で調合してるオイルで、、、」と説明してくれた。

足の疲れをとるトチノキオイル入り、筋肉痛用のアルニカオイル入り、万能なラベンダーオイル入り、お肌の美容にカレンデュラオイル入りの4種類を置いていて、ちょうど必要だったので、カレンデュラ入りを買ってきました!


ラベル右上の逆三角のマークは、イタリアの医療に関わる機関がつけているマーク。羽の生えた二匹のヘビと杯を表しているんだそうな。(神話に出てくるお話からとったらしいです。)ドイツ旅行したときにも見かけたな〜、薬局共通のヘビと杯のマーク。

薬剤師のお姉さん(マンガのキャラになりそうな人でした。『動物のお医者さん』とかに出てくる若い薬剤師さん的な、、、)が丁寧に説明してくれて、それも気に入って「買います!」って言っちゃった。

「お客様が神様なわけないじゃんっ!」ってイタリアで優しくされるとほろっと、、、。


で、使うこと数日。

いい感じですよ、いい感じ。

というのも、今使っているジェルクリーム状の乳液が物足りなかったから。
イタリアものでは珍しくdemeterの認証(オーストラリア発のオーガニックコスメの認証)を受けているものだけど、初めて使うものだったので、ジェルタイプということを知らなかった。
この時期、ジェルタイプでは軽すぎて無理っ。
触るたびにごわごわ感があったから、対策を考えねばと思ってたところ。かと言って、高いものを買いたくない。

この薬局で配合したオイル、10mlで13ユーロ(今なら1400円くらいかな)。1回に使うのは2〜3滴。悪くない。

で、効果もいい感じ。満足。

薬剤師のお姉さんにいい加減に扱われなかったことにほろっときて、あまりパッケージをよく見ないで買ってきてしまった(私もアホだね)けど、よく見ると、アルガンオイルも配合している。う〜ん、さらに気に入った!
(何といっても、数カ月前に買ったアルガンオイルを気に入って使っていたのに、落として瓶を割ってしまってのだ。もちろん中身はサヨウナラ。アルガンオイルはちょいと高価なのでその後買ってなかった。)

ふらっと入った薬局で、薬局オリジナルのいいものを見つけたのだ!



イタリアの薬局は、基本的には処方せん薬局。
それにプラスして、売り場には保健衛生関連(と言えばいいかな)のものが置いてある。処方外で購入する薬、絆創膏や包帯の類、シャンプーなどお風呂で使うもの、歯磨き関連、ダイエット関連、サプリ、基礎化粧品、化粧品、おむつ、血圧計などなど。
薬剤師の資格によっては、ホメオパシーなど代替医療を扱っているところもある。

ただし、マツキヨだとか、普通のお店感覚でふらっと入るところではない。何といっても、基本は処方せん薬局だし。
お店の人は手が空いていると、必ずお客さんに寄ってきて「何か探してますか?」と声をかけにくるし。(←これが怖くて、用事があっても最初はなかなか1人で足を踏み込めなかった、、、。今は平気だけど。)
最近はマツキヨ感覚のチェーンがイタリアにもできた。イタリア語では多分、パラファルマチアと呼ばれる、薬局に類似したものという意味の言葉が当てはまるのかと思う。これはまさに、処方箋受け付けとハーブ調合がないマツキヨ感覚の薬局。(店舗によっては、処方箋受付もある。)
住んでる街にもこのパラファルマチア系チェーンが進出してきたので、時々マツキヨ気分で覗いたりしてる。(ここでも、「何か探してますか?」って声をかけられるけどね。)

他にも、エルボリステリアと呼ばれるハーブ薬局もある。エルボリステリアはハーブティーを調合してくれたり、自然派とくくられる基礎化粧品、エッセンシャルオイル、バッチフラワーレメディ、などを扱っているところ。
よく行くエルボリステリアが2件あって、乾燥粘土をコップ一杯の水に入れて一晩置いて粘土を沈殿させた後の水を飲んでミネラル分を摂取する(ついでに腸の掃除にもなる)ための土とか、エッセンシャルオイルを買いに行ったりする。

なので、使い分けはこんな感じ。
処方せんをもらったら→ファルマチア。
ホメオパシーが欲しかったら→ホメオパシーって宣伝してるファルマチア。
ハーブティーの調合が欲しかったら→エルボリステリア。
エッセンシャルオイルや自然派化粧品が欲しかったら→エルボリステリアやオーガニック製品を扱う店へ。(スーパーやファルマチア、パラファルマチアでも一部扱っている。)

間口はどどーんと開けっ広げになっていないのが常であるヨーロッパのお店。(だって万引きされちゃうじゃん。)
薬局にかぎらず、大抵のお店にショーウィンドウがあって、しょっちゅう入れ替えて目を楽しませてくれるので、これにも注目しておくと面白い。

ちなみに。
イタリア産の自然派化粧品は、オーガニック認定やら化粧品に対する試験認定制度が少ないので、実際に何を入れているのかわからない。ついていても、「アニマルテストしてません」っていうウサギさんのマークくらいかと。
そんなんだから、香りがやたらめったらと強い。香水の機能の方が重視されてませんか?ってくらい。ヘアケアにしろ、ボディケアにしろ、顔に付ける日焼け止めにしろ、今までに買ったイタリアメーカーは体臭隠しですか?って。それほど体臭がきつい人が多いとは思わないんだけど。

安心して使える信頼のあるものが欲しかったら、数少ない認定マーク付きを探すか、認定マーク付きの輸入物(ドイツの製品が割と多い)を選ぶか、成分を(イタリア語で)勉強してパッケージとにらめっこするしかない。あるいは、本当に信頼できる知識ある人がいるところに行くか。この場合、語学力がいるんだよね。ひとりすごくいいおばちゃんがいるんだけど、私が求めていることを自分で説明できなきゃ、おばちゃんも提案の仕様がない。

なので、この手の私でもわかる安心でお手軽なものを見つけられると嬉しい。

さっさと免許書き換え手続きをして、ひとりでこの薬局に来れるようにしなきゃね〜。

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