Wednesday 8 April 2015

掃除方法を知らないイタリア人に笑われた話

「イタリア」「掃除」というキーワードが出てくると、話が止まらん。

イタリアに来て困ったことのひとつ。
掃除の仕方がわからん、、、かった。

掃除機というものは存在するらしい。(当初、わが家にはほうきとちりとりしかなかった。)
で、あとは、、、?

スーパーにはずらずらーっと並ぶ掃除用洗剤。何をどう選べば良いのかわからない。
相方に聞いてもわからない。(掃除しないで育ったみたいよ、この人も。自分なりの掃除はするけどね。)

そんなわけで、相方マンマの家に来る掃除してくれる人に一度来てもらって一緒に掃除してもらった。(イタリアに来てすぐのことですよ。)
そうすると、「この日本人はきっと掃除機のかけ方すら知らないんだわ」と勘違いされ、掃除機の使い方から指導が始まった。
いや、そんなとこはいらんから、洗剤の種類の違いを教えてくれと、つたないイタリア語で伝え、相手もわかってくれて、家にあった洗剤をずらっと並べて説明が始まった。

「これはガラス用。乾いた布でこうやって拭くのよー。鏡とか、窓とか、テレビの画面とかね。これは家具用。これもほんの少しだけ乾いた布につけて木の家具を磨くのよ。これは床用、使うときはほーんの少しね(と言いつつ、どばっとバケツに入れてた)。こっちは床用の洗剤で掃除した後に、さらに清潔にしたいときに使うもの。これはトイレ用。お風呂、トイレ、洗面台にはアンチ・カルカーレ(石灰成分対策)がいいわよ。これはオーブン用(油分落とし専用)ね。このボトルはアンモニア。こっちはアルコール。」
もう、わけわからん。だいたい、何でこんなに洗剤を揃えたんだ?(私が買ってきたのではない。)
とりあえず、メモにしてみたものの、わからん。もうちょっとシンプルにできないもんだろうか。

掃除嫌いが、さらに嫌いになる。

床掃除が基本なのだろうが、掃除機かけて(もしくは箒で掃く)、モップで拭く。その後、床が乾くまでそこを歩けないのだ。跡がつくから。
なぬー? この不毛な待ち時間は、、、?

なんつー面倒くささ。

ふと、この面倒な掃除を、イタリア人はどれくらいの頻度で行っているのだろうか?と疑問に思った。

チャンスがあったときに、義妹にちょっと聞いてみた。
「イタリアの掃除の仕方が全然違うからよくわかんないんだけど、どれくらいの頻度で掃除してるの?」と。

頻度を答えてもらうよりも、一気に笑われた。「掃除の仕方がわからないのー?」と。

正直、、、傷ついたよ。笑われても仕方ないネタかもしれないけど、笑うんだ、やっぱり。こんなとき、改めて気付く。人のことを安易に笑ってはいけないのだ、と。
人の振り見て我が振り直せ、の瞬間であった。

それは置いといて、、、。今ではイタリア語が多少わかるようになってきたせいか、いまだに義妹はあの会話を思い出すと笑ってしまうらしいけど、私は以前のように傷ついたりしない。

ある日、義妹が「前にこんなことがあったのよー」と私が始めて掃除の質問をしたときのことを周りのイタリア人に話し始めた。
笑うイタリア人たち。
「じゃあ、あんたたち、掃除の仕方を他の国から来た生活様式の違う人に全部説明できるの?」と言ってみた。
我に返って黙る人もいたけど、乗り出して「当然さ!」と言わんばかりに説明し出すイタリア人も。
あぁ、私もムキになって切り返すんじゃなかった。掃除もろくにしない人が掃除の蘊蓄を私に語り始めたのだ。しかも自分の掃除武勇伝ではなく、マンマや奥さんのマンマがいかに素晴らしい掃除をするかということを。

こんな人は、とーってもウザい。そんなときは、イタリア語がわからない振りをして逃げる。外国人という立場を利用して。

昨日、久々に家のモップかけをしながら、そんなことを思い出してた。掃除が嫌いな上に、笑われたイヤな思いを思い出すので、本当はモップかけなんてしたくなーいと毎回思うのだ。


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