Tuesday 30 September 2014

たまには、泣いてみたり。思いっきり。

イタリアの車の免許を取得したのは去年の春。それ以来、何だかんだと練習する時間がなく(私の時間より、練習につきあってくれる相方の時間)、数回、スーパーの駐車場や日曜日の工場地帯などで練習をしたきり、放っておくこと1年以上。その間、前の車が廃車になり、車なし期間が数カ月あったりして、私が運転するなんて考えは、このままフェイドアウトしてしまうのではないかと思っていたけど、、、。

何となくやり過ごしていたものの、やっぱり必要。
何よりも、義母と義弟の奥さんが、ガンガンと押してくる。「もっと自由に行動できるツールとして車よ!」と。

夏の間、いつも以上に仕事が詰まっていた相方が落ち着くのを待って、今月頭に練習再開。また、日曜の工場地帯と、スーパーの駐車場で。

ある日、相方の実家の周り(ほぼ畑)で練習していて、私はキレた!
何に?って相方に!

畑のど真ん中の野道で、ぶっきらぼうに「左!」と指示する相方。
「は? 左がどうした?」
ウィンカーを出せと言うのか? この野道一本道で? 周りに車も歩行者もいないぞ。
わけもわからないので直進すると、「左にちょっとスペースがあっただろ。そこでUターンするんだよっ!」と。

はぁ? 誰が「左!」だけで、そこまで理解できる?

こんなやりとりは、上に書いたことだけではないので、積もり積もって沸々と怒りがわきあがり、「あんたの言ってること、わかんないのよー!」と爆発。
ちょっと先まで進み、民家に入る道のところでUターンして戻り、実家に車を停め、落ち着くために家に入ってソファーに座ったけど、煮えたぎる腹がおさまらんっ!

一生懸命、自分を落ち着かせて、「ただでさえ慣れてきた日本と反対車線を走んなきゃいけなくて、慣れないギアチェンジもがんばってて、私にとっちゃ第三言語のイタリア語で暗号みたいな指示を出されて、誰が運転できるっちゅーねんっ!」と怒りをぶつけた。
相方は、「頭が痛いから」を理由に機嫌が悪く、「おまえがすぐに怒ってたら練習にならないだろう」と。怒らせてるのは誰じゃいっ!

自分を落ち着かせたくとも落ち着かず、そんならば、、、
決めたっ! 泣いてやるっ!

ということで、何も言わずに2階のトイレに鍵をかけて閉じこもり、泣いた!
もー、大声で。わんわんと。

実家の周りは家があるけど、自分の家じゃないからいいやとばかりに、子供のように。
(義母も出かけてていなかったしね。)

運転練習でムカついた相方の態度が切掛けで涙が出てきたけど、出そうと思ったら、出てくる、出てくる。
「このやろー、こんな土地、出てってやるー!」
「イタリア語なんてわかんねーぞ、チクショー!」
ついでに悪態つきまくり。日本語で、もちろん。(こんな私は40代前半♪)

5分以上はひとりで泣いたかと。
ようやく、相方が「とぅちゃーん」と呼びに来た(相方は時に私のことを”とぅちゃん”とか”ととちゃん”と呼ぶ)。それでも、アピールしてやるとばかりに、わざと子供のように泣き続ける私。
ドアをとんとんとノックして、「とぅちゃーん、開けてよー、出ておいでよー」と静かに繰り返す相方。

だんだんと、ドアの向こうの相方の様子を窺っていると、面白くなってきて、でも、笑っちゃいけないとガマンして、もうちょっとだけ「罪悪感を抱けよ」とばかりに泣いてみた。

ようやく私の気持ちもすっきりしてきたので、そーっとドアを開けて相方の手だけ入れさせ、自分の気持ちの整理のために和解の握手をしてドアを開けた。

はー、なんか、すっきり。大声で泣いたのなんて、いつぶり?

相方は、運転練習中の自分のぶっきらぼうな対応に罪悪感を抱いたのか、どうなのか? その辺は謎ですが、私的にはすっきり。

長くなるので、続きは次回に。
涙って、心のデトックスよねー、本当に。

Saturday 20 September 2014

あんな人もいれば、こんな人もいる。昨日の続き

昨日は相方が電話帳扱いされた件を書きましたが、続きが出てきました。

市で開催するとあるイベントで美術を担当している相方ですが、昨日はそのイベントのプレス会議に参加してきました。
本来ならば行く必要もなく(記者の前で話すわけでもないので、ただの関係者としての見物に呼ばれているだけ)、前日の夜まで「行きたくない。行かなくてもいいんだから、行かないかも」とブツブツ言っていた相方ですが、市外からイベントマネジメントしてくれる方にはお世話になっているので、その方と共に行ってきました。

家に帰ってきてから、「今朝の(電話で起こされた)話を市長にしたんだ」と。

で、市長は何と?

「ごめんなさい、私が悪いのよ!」

えー! 最初に謝った!
あたしゃ、びっくり!

市長は「私が悪いのよ。前日になってあの本屋の人を招待していないことに気づいて、連絡するようにアシスタントに頼んだの」と。

いや、前日の夕方になって気づいたのは遅かったかもしれないけど、市長がプレス会議に呼ぶ人の管理までしなきゃいけないんですか?
アシスタントに頼んだとは言え、アシスタントがとった行動が妙だったわけで、、、。
私から見て、市長が謝る必要はないのではないかい?

日本は「すみません」が多用される文化ですが、ここはイタリア。
相手に非があって「謝ってよ!」と求めても、言い訳ばかり続いて謝罪の言葉を得られないやりとりはよくあること。

非のない市長の第一声が謝罪の言葉だったとは!

本当にその人の性格ですね。どうやったらうまく相手の怒りを誘わずに物事の見方を変えられるか。
何となく、またまたこの市長の株があがりました(私の中で)。

この後、多分、市長がアシスタントに「電話帳を使いなさい」とか注意まではしないだろうと思うので、アシスタントの気の利かなさは変わらないと思いますが、、、。



Friday 19 September 2014

些細な愚痴ですが、、、機転の利かない人

朝っぱらから、自分とは関係のない他人のことに怒りなのか、呆れなのか、妙にムカムカっとしてます。
些細なことですが、、、。ホントに。でも書かずにいられない!

9時前に相方の携帯が鳴り、相方が出ると相手は市長の秘書の方。
「何事?」と思うでしょ。
まったく検討もつきません。
その秘書の方は友達でもないです。相方が手伝っている市のイベントで顔を合わせるくらいの人。

「チェントロ・コマルチャーレ(複合ショッピングセンター)に入ってる本屋の電話番号わかりますか?」

は?

ただでさえ寝起きが強烈に悪い相方は、そんな電話で起こされて咄嗟にとった行動。
自分のコンピュータを点けて調べた!
これまたお人好しな!
その場で「チェントロ・コマルチャーレに電話して聞いたらどうですか?」と言えない人の好さか、朝一の電話で頭が混とんとしていたか。

相方も手伝うイベントに市の本屋が数軒関わるので、連絡を取りたかったらしいけど、相方は本当に本当に裏方手伝い。市の他の団体が表立って手伝っているイベント。
なぜ相方がそんな電話で起こされなければならない? なぜ、市から代表的に関わっている団体の担当者に電話しない?
「今日のプレス会議に本屋の人を招待したい」という緊急な用事だったらしいけど、プレス会議に相方は関係ないし、なぜ当日に会議参加者に連絡する?
私にゃ全く関係のないことだけれど、「アホじゃないの!?」と半分怒り、半分呆れで、ぶつぶつと相方に愚痴ってしまった。
(電話してきた方は、相方が起きてると思っているのでしょうが、夜型の相方は9時に起きるか起きないかってとこです。こんな相方の習慣は相手の方には関係ありませんが、、、。)

イタリアにももちろんイエローページが存在してます。Pagina Giallaって、イタリア語でもそのままイエローページと訳せるものが。
市役所ですよ。周りに職員がいて、相談もできたでしょうに。インターネットだってあるでしょうに。

あぁ、頭を抱えちゃう。こんな機転の利かない人。

結局、出てきた番号を伝え、「ネットではこの番号が出てきますけど、この番号、(チェントロ・コマルチャーレに入っている)スーパーの番号かもしれませんよ。このスーパー付属の本屋だし」と言うと、、、

「スーパーにかかったら、そこで番号を聞くからいいわ」と。

えーーーーーー! 先にスーパーに電話しようとも思わなかったの? この市で一番大型で、しかも古くからあるスーパーなのに!
『動くイエローページ』的な扱いをされた相方、お人よしすぎるー!

こんなアシスタントと仕事をする市長さんに同情しちゃいます。
今の市長さん、(市政は知りませんが)人としてとても印象の良い人。市民からの提案や苦情などに手書きのレターで応えたり、会った市民の顔と名前をすぐに覚えて自ら声をかけてくれたりする人。

「イタリアだから」とイタリア人がくくって物事を片づけようとするところを見ると腹がたつから、自分でも「ここはイタリアだから」とくくりたくない。でも、こういうことがそこらじゅうで起こるこの土地。

またしばらく、「イタリア・イヤイヤフィルター」を通して世間を見てしまいそうな私です。

Saturday 13 September 2014

今年もいただいた! 地元のお菓子、ベルトリーナ!

夏なんてどこに?っていう冷夏のイタリアでしたが、すでに空気は秋。太陽が出ていても、日差しが柔らかくなってきました。

この季節は、、、。

地元のお菓子、ベルトリーナの季節!
赤葡萄、特にほどよい酸味で甘味の強い、Uva Fragola(直訳するとイチゴ葡萄)をタネごとふんだんに使うシンプルなケーキ。
夏くらいになると、地元のケーキ屋さんにいつも並んでます。

この葡萄を買ってきて私が自分で作るのかっちゅーとそうではなく、、、。
いただくのですよ、毎年。しかもホールごと。さらに、葡萄は私が今作業している左前の窓のすぐ下にある葡萄の木から採れるもの。そして、焼いてくれるのは大家さんの奥様という、、、。ぜいたくもんです、本当に。

隣においた文庫本サイズの手帳と比べると、かなりの大きさでしょ。
この見た目のぶつぶつは、ぶつぶつ恐怖症の私の鳥肌を誘うものがあるけれど、食べたときのおいしさはたまらんのだよ。


生地はあっさり。バターではなくヨーグルトを使うのが基本(らしい。作ったことないし)。

まるごとの葡萄がジャム入りケーキと全然違うおいしさを出してくれる。

あ、マグの向こうにリモコンが写ってしもうた

住んでいるアパートの庭には、この葡萄、そして白葡萄、いちじく、小型のプルーニェ(プルーン)、アプリコット、柿など、いろんな果物が実をつける。(時に、大家さんの息子が大ざっぱに剪定しすぎて翌年を待たなければいけないこともあるけれど。)
住んでいる5家族のうち、糖尿病の方がいるらしく、「どんどん食べて!」と言われるので、今年も夏はたくさんいちじくを収穫させてもらって、友達にも配り歩き、おいしくいただいた。

今年は近所に住む日本人の方から、ニラやゴーヤ、トマト、ズッキーニなどを毎週のように大量にいただき、冷夏と言えど、本当に大地の恵みをいただいて過ごしました!

最近は、義母宅のざくろが綺麗な赤色になってきたので、3つばかりいただきました。まだ少し固いので置いてるけれど、来週辺りはテレビを観ながら、プチッ、プチッとやろっかなー。